スーパーオキサイド産生量の病態ラットにおける臓器間差異の解析

摘要

生体内の代表的なラジカルである活性酸素種,中でもスーパーオキサイドは,病態の発生·進展などを惹起する可能性があるが,その消去系によって生成と消去のバランスがとられている。 しかし病態においてこのバランスが崩れている場合,病態がさらに進展することになるが,スーパーオキサイド産生量は臓器ごとに異なることが推測される。 本研究では,高血圧ラットを病態モデルとして,摘出臓器からのスーパーオキサイド産生量を化学発光法により測定し,臓器間にて産生量を比較した。 Dahl食塩感受性高血圧ラットでは,コントロールである正常血圧のラットに比べ,心臓,腎臓,肝臓いずれの臓器においてもスーパーオキサイド産生量は著しく増加した。