高感度湿度センサへのポリイミド薄膜の応用

摘要

耐熱性高分子として知られるポリイミドには吸湿性がある．吸湿することによって，ポリイミド薄膜の静電容量が増大する．湿度との対応が取れれば，湿度センサとして応用できる．まず，湿度が安定した状態で静電容量を測定した結果，相対湿度と静電容量との関係がほぼ線形になることが確認された．次に，湿度を変化させたときの過渡特性を測定した．その結果，湿度変化呼応じた静電容量の急激な変化が観測された．さらに，陽極酸化法による酸化タンタル層を導入したところ，絶縁性が高く，感度の高い湿度センサを作製することが可能になった．又，薄膜化されたポリイミドでは応答速度も速くなる可能性が示された．