原子力産業の国際展開急進展·深化の背景と展望－国際原子力ビジネス“協調と競争”の構図：原子力プラントメーカー3社の戦略－日米コンソーシアムで中国市場へ応札

摘要

中国は著しい経済成長を背景に，逼迫する電力需給の解消に向けて原子力発電を飛躍的に増大させる計画を推進している。 2020年までに設備容量を3,600万kWにまで拡大させるのは，今後15年間で標準化した30基以上もの加圧水型軽水炉(PWR)原子力発電所を建設するという世界的にも類をみない巨大プロジェクトである。 これを実現させるため具体的なステップの第一弾として，折江省三門サイト広東省陽江サイト向でおのおの2ユニット合計4ユニットの100万kW級原子力発電所を建設する国際入札が去る2月28日に行われた。 入札会場となった北京市にある国家原子力技術公司が入居しているビルの1階ロビーは，うずたかく積み上げられた3チームの応札書類の入ったダンボールで埋め尽くされた。 応札したのは日米，仏，ロの3チームであり，日本企業から参加した企業は当社だけである。