自主保全の頑張りをもっと評価しよう

摘要

TPMは改善のための手法でもなければ、やれば必ず成果が出るという”打ち出の小槌”でもない。やはり、期待する結果を導き出すには、TPMをどう理解し、どう使いこなすかにかかっているといえる。要は、よく言うように、目の前の刃物を“メス”として使うのか、“ドス”として用いるのか、それを使う人次第だということである。TPMは、本来はTPMの定義にも示されているように、未然防止によってロスゼロの実現を目指している点にその本質が凝縮されている。未然防止ができるためには、ロスが出る前の”異常”への気づきが絶対的に求められる。TPMでは、この“気づき“の能力をより高めるために自主保全活動をベースとしている。このことが、故障ゼロを可能にしているのであって、決して改善によって故障ゼロを実現するのではないということをあらためて強調しておきたい。