子宮がんに対する免疫チェックポイント阻害薬治療の進展

摘要

子宮体がんはリンチ症候群関連の悪性腫瘍であり，一部の子宮体がんでDNAミスマッチ 修復多欠損(DNA mismatch repair deficiency ； dMMR)，マイクロサテライト不安定性(micro-satellite instability ； MSI)と関連することが広く 知られてきた.ミスマッチ修復遺伝子はDNA複 製時に生じるエラーを修復する働きを持つ遺伝 子であり，MLH1, MSH2, MSH6, が主に知られている.力ん細胞でミスマツチ修復遺伝子 異常があると，ミスマツチ修復がうまくいかず， 遺伝子変異が増える.遺伝子変異が蓄積したが んにネオアンチゲンが多く発現すると，免疫原性 が高まり，がん細胞をターゲットとするT細胞が 増加するため，免疫チエックボイント阻害薬がよ く効くとされている.