早期手術に向けた多職種連携と総合診療医としてのアプローチ

摘要

Orthogeriatric co-management (OGCM)を含む集学的マネジメントにより，大腿骨近位部骨折の手術まで の時間が短縮し，入院期間も短縮し，入院中および1年後の死亡率が低下し，身体および認知機能予後，曰常生 活動作能力も改善する.これを受け，各国の大腿骨近位部骨折診療ガイドラインでは，集学的ケアが推奨されて いる.一方で，大腿骨近位部骨折の集学的マネジメントをおこなうには，内科医，病院総合診療医（ホスビタリ スト）にもその役割が求められているというのが現状である.われわれの施設では，2020年より総合内科が主 科となり，整形外科と合同で患者を管理するホスピタリス卜モデルにより安全に早期手術を達成している.本稿 では，ホスピタリス卜モデルの背景とわれわれの施設での取り組みを紹介する.