〇-9. COVID-19感染症第5波までの救急受け入 れと安全なICU運営について

摘要

当院では初期よりCOVID-19感染症患者を受け入れ，第5波までで疑いを含む入院患者の累計は1，719 人に達した。この対応と並行して一般の救急患者の受け入れも継続したが,近年まれにみる小児のRSウイ ルス感染症増や新生児の人工呼吸管理など，これまでに経験したことのないICU入室患者数と幅広い患 者層の対応を迫られた。ICUでは院内外の重症患者を最大限，かつ安全に受け入れるためにはどうすれば 良いのかさまざまな工夫と実践を行った。個人の感染対策を徹底したうえで，ICU内ゾーニングの工夫， 多職種での患者の情報共有，院内の現状把握，リリーフの活用，スタッフの承認など，スタッフ全員でこ の未曾有の境地を乗り越え，部署内の院内感染は0件におさえることができた。治療のェビデンスが確 立されていない状態からスタートしたコロナ禍では，患者を中心に診療科を超えた協力が有機的に機能す るよう，看護師が間をつないでいくことも重要である。