1979年に自動車電話がサービス提供されて以来,移動体通信環境はおよそ10年スパンで世代交代されてきた。近年,IoT(Internet of Things)の普及やM2M(Machine to Machine),自動運転の技術進展が著しく,ますます社会が要求する通信トラヒックは増加している。このような背景を受け,2020年に第5世代移動通信システム(5G)の本格的なサービス提供が開始された。しかしながら今後も更にトラヒック需要は増加するものとみられており,早くも5Gの次世代となるBeyond 5G(B5G),あるいは6Gの実現に向けた議論が進んでいる。B5G/6Gにおいては低遅延性や多接続性の進化に加え,搬送波の高周波化による伝送帯域拡大が想定されており,その周波数帯の候補の一つとして300GHz带が検討されている。
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