術前診断しえた胃glomus腫瘍に対し腹腔鏡?内視鏡合同胃局所切除術を施行した1例

摘要

患者は58歳，女性.検診で胃前庭部の粘膜下腫瘍を指摘され経過観察となった.2年8か月 後の内視鏡検査で増大傾向を認め，精査を行った.造影CTでは胃内腔に発育する非常に血流に富む 腫瘤を認めた.EUSで固有筋層の低エコー腫瘤を認め，針生検で胃glomus腫瘍と診断した.腫瘍が; 胃内発育型を示すことから腹腔鏡?内視鏡合同胃局所切除ft (LECS)を行った.内視鏡操作で切離 線を決定することで，過不足のない切除が可能であった.胃glomus腫瘍は稀な胃粘膜下腫瘍であり， 術前診断は困難とされる.胃内発育型を呈しており，LECSが有用であつたと思われた.