爽快な季節の到来スポーツ気分で愛らしくハズす玉石混交エレガンス

摘要

カール・ラガーフェルドがわずか1シーズンでパリヘと戻ってしまい、近年の活況とは裏腹に、静かに幕を開けることとなった2007年春夏ニューヨークコレクション。 ビジネス重視の土壌において、派手な話題が見当たらないのは少し寂しい思いもするが、見方を変えればそれは、欧州とは一線を画するニューヨークの、新しい動きを確認するいい機会でもある。 話題先行となりがちな土地柄だが、クリエーションに絞って見てみると、その服作りはもともと至極堅実だ。 実際ニューヨークと聞いて、シンプルなドレスを思い浮かべる人は少なくないだろう。 今季もまた、その延長線上の展開。 だが、多くのデザイナーがこぞって「着やすさ」に焦点を当てた今回は、各々が独自の感覚で咀嚼し直した結果、トレンドはぐっと軽快でスポーティな方向へと変化を始めた。