サッポログループの研究開発:顧客を知り、新しい価値を創造する

摘要

サッポログループは、1876年に政府の開拓使が「開拓使麦酒醸造所」を札幌に開業したことに始まったサッポロビール㈱をその核に据える。「麦とホップを製すればビィルといふ酒になる」と書かれた樽が写る醸造所開所式の写真は、原料にこだわったビール造りを続けてきた我々の起源とも言え、また、コーポレートマークとして皆さんにもお馴染みの星マークは、開拓使の象徴となる北極星がモチーフにされたものである。2003年に純粋持ち株会社制に移行し、以来事業ポートフォリオの多角化とグローバル化を強く推進してきた。現在のサッポログループは、グループの大きな成長を担う基幹ドメィンとしての「食品価値創造事業」と、安定した利益貢献を期待する「快適空間創造事業」という2つの事業ドメィンにおいて、経営理念である「潤いを創造し、豊かさに貢献する」の実現に向け、世の中にオンリーワンを提供する取り組みを重ねることで、お客様の豊かな生活のためになくてはならない企業として持続的な成長の実現を目指している。セグメント別の売上比率(2015年12月現在)は、国内酒類事業(サッポロビール㈱で約半分の51%、食品?飲料事業(ポッカサッポロフード&ビバレッジ㈱)で25%、その残りを国際事業(サッポロインターナショナル㈱)、外食事業(㈱サッポロライオン)、不動産事業(サッポロ不動産開発㈱)の各事業が占める。2016年は創業140周年の節目の年に当たり、「食のメーカー」としての国内外での存在感をさらに高めるべく、将来の成長の芽となる研究開発投資を進め、新たな価値を創造する研究開発を推進している。