国内製薬メーカーのアライアンス分析（続報）～製薬メーカーと創薬バイオベンチャーとのアライアンスの詳細分析～

摘要

製薬産業において自社のみでは十分なパイプライン構築が困難となっている現状で、国内製薬メ一力一が自前主義からの脱却ができているのかを検証する目的で、国内製薬メーカーの2008年から2017年のァライアンス活動のうちィンライセンス案件の抽出?分析結果を、本誌において2018年に発表した~(1))。その解析の結果、2008年から2015年まで横ばいであった国内製薬メ一力一のィンライセンス案件は、2016年、 2017年に2倍に急増した。この主な原因は、ァカデミアや事業会社ではなくバイオベンチャーからのィンライセンスの増加であった。しかしながら、そのバイォベンチャーの主体は国内ではなく米国のバイォベンチヤーであり、国内バイオベンチャーからのインライセンスは伸び悩みが認められた。このことは、欧米で発達している「ァカデミア→ベンチヤー→製薬メーカー」というエコシステムが国内製薬産業においては、必ずしも十分に機能していないことを示していると考えられた。今回は、この調査結果をさらに追跡· 分析するために、2018年度の国内製薬メーカーのィンライセンス案件の集計結果を追加し、さらに2008 年から2018年までの国内製薬メーカーとバイォベンチヤ一とのインライセンスの内容について、詳細な解析を行った。