on.off現象はなぜ起こるの？:レボドパ（L-DOPA)の体内での利用環境が変わり、急によく吸収されたり、受容体と結びついて効果が発揮されたリ、代謝分解されたりして効果がなくなるからです。

摘要

ドパミンとパーキンソン病の関係on . off現象はパーキンソン病患者に起こる症状で、薬剤が急に効いたり、効かなかったりします。パーキンソン病は、ドバミンを作り出し利用する神経細胞（ドパミン神経細胞）が減ってしまい起こる病気で、そのドパミンを補うレボドパ製薬やドパミンアゴニストの内服治療が行われます。レボドパは、体内で作り出す生理的なドパミンの原料で、口から内服し、消化管?血中、血液脳関門を通り、脳に吸収されるまでに多くの代謝（分解?減少）を受けます（図1)。脳に届いてからもほかの神経細胞に使用されるため、内服してからドパミン神経細胞に届けるまで、期待した量を維持するのがむずかしいのです。とくに長期 の服用患者では、その代謝環境が変わってしまうため、薬の効きにばらつきが出てしまいます。