緑内障手術と角膜内皮細胞減少

摘要

線維柱帯切除術は，緑内障に対して広く行われている手術であるが，長期的な合併症として角膜内皮障害がある. メカニズムについては諸説あるものの完全には解明されておらず，不明点も多い.筆者らは，接触型スぺキュラーマ イクロスコープを用いて.線維柱带切除術術後の角膜内皮を広範囲に観察することで，角膜内皮障害が濾過胞の近傍 から始まり，徐々に中央部，そして濾過胞対側へ障害が広がっていく可能性を示唆する所見を得た.