葉酸代謝拮抗薬であるペメトレキセド(アリム夕?)は,2007年に悪性胸膜中皮腫,2009年に切除不能な進行?再発NSCLCの治療薬として承認され,プラチナ製剤との併用や単剤投与などで用いられている.一方,免疫チェックポイント阻害剤の登場によりがん治療環境は著しく変化し,非扁平上皮NSCLCでも免疫チェックポイン卜阻害剤の単剤治療は標準治療の一つとして用いられている.しかし,これらの治療法による臨床的ベネフィットには限界があり,がんの再発を免れることはできない.そこで,新たな治療戦略の一つとして,免疫チェックポイント阻害剤と殺細胞性抗がん剤との併用療法の開発が進められた.本稿では,SchearらのClinical Cancer Research の報告に基づき,殺細胞性抗がん剤であるペメトレキセドが,がん免疫へ及ぼす影響を検討した非臨床試験データを解説する.
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