新日石、評価法変更で減益製品マージンは石油改善、石化悪化

摘要

新日本石油の2008年度中間期（第2四半期累計）連結決算（2008年4月1日～9月30日）は、売上高が前年同期比9,478億円増の4兆2,836億円、営業利益が562億円減の865億円、経常利益が1,010億円減の582億円、当期純利益が646億円減の292億円。原油価格上昇を映して増収だが、営業、経常、当期利益とも大幅な減益にとどまった。 第1四半期から「棚卸資産の評価に関する会計基準」が適用されたのに伴い、簿価切り下げの方法を採用して算定したため、利益が大きく圧縮された。 総平均法による在庫評価益1,887億円増と簿価切り下げによる1,096億円減で在庫影響は前年同期比19億円増の791億円、在庫影響除きの営業利益は581億円減の74億円にとどまった。在庫影響除きの経常利益は1,029億円減の209億円の赤字である。原油価格は前年同期の66.5ドル／バレルに対し117.4ドル、為替レートは119.7円／ドルに対して105.4円、ジョイント等除きの販売数量は3,279万klに対し3,265万klであった。 原油価格が前年同期より50.7ドルも高騰、為替レートは14.3円の円高であり、円建て原油コストはkl当たり8,000円程度上昇した。