E-Ganglion/電子神経節：薄層大容量積層セラミックコンデンサ

摘要

昨今のデジタル電子機器は小型·携帯化，高機能化，高速化への伸展が著しい．今後さらに，LSIの高周波化，低電圧駆動化が進むことによって市場が拡大していくことが予想される．しかしながら，一方でLSIへの電源からの電流供給の遅れ，電圧降下を最小限に抑えることがLSIをスムーズに動作させる上で重要視されてきている．図1にはLSI直前のコンデンサが電源電圧変動に及ぼす影響について示している．LSI直前に内部抵抗(ESR, ESL)が小さく，大容量のコンデンサを実装することが電圧変動を抑えるためには効果があることを示している．積層セラミックコンデンサは他のコンデンサと比較すると内部抵抗が小さいために電源電圧の変動を抑えるためには有効であり，大容畢化することで市場の要望に応えようとしている．さらに市場からは小型，大容量，静電容量の温度変化率が小さいことが要望されており，現在最も小型で大容量の積層セラミックコンデンサとして2012 (2.0mm×1.25mm×1.25mm)形状でB特性10μF品が，製造販売されている．