軍事侵攻によりロシアへ各国が経済制裁発動 米国バイデン政権がロシア産原油の禁輸措置発動も

摘要

ロシアのプーチン大統領は2月21日、ウクライナ東部2州で親露派勢力のドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国に対し、ロシア軍を派遣し、平和維持活動を進めることを定めた大統領令に署名した。その後、ウクライナ情勢は、大きな転換となったものの、国際社会の予想を覆して、2月24日にロシアは国際社会の見方を覆してウクライナへ軍事侵攻を開始した。それ以降、国際社会はロシアへの経済制裁の阻止を取っており、IEAも緊急会合を開催し、原油や石油製品の備蓄放出を加盟国で取ることで合意した。また、ロシアは、とくに、世界第3位の産油国であるものの、ウクライナ軍事侵攻による欧米の経済制裁で天然ガスなどの生産国であるロシアと資源開発や供給を相次いで撤退する動きが加速している。本号より、ロシアのウクライナへの軍事侵攻の影響による石油·ガス、電力などエネルギー分野における状況について取りまとめ、お伝えする。