環境科学シンポジウム2015:2.温暖化対策の新しい排出削減メカニズム 一二国間クレジッ卜制度を中心とした経済分析と展望-

摘要

2015年末にパリで開催されるCOP21に向け，各 国が削減目標を提示しており.温暖化対策としてグ ローバルな排出削減が求められている。中でも，限 界削減費用の低い途上国での排出削減が求められて いる。クリーン開発メカニズム（Clean Development Mechanism, CDM)は一定の成功を収めたが問題点 があり，新しい国際的な排出量削減のメカニズムの必要性が認識されてきた。そこで，環境省の第n期 『環境経済の政策研究J採択課題「新たな市場メカ二 ズムの国際比較及び二国間クレジット制度の排出削 減効果等の分析」では，日本が提唱してきた二国間クレンツト'メカニスム(Joint Creditine Mechanism, JCM)や，欧州の提案してきたセクタ一別クレジッ ト'メカニスム(Sectorしreditine Mechanism, SCM) などの削減効果や経済効果影響について検討して きた。またJCMについては，企業参加の視点から も分析を行った。さらに国連で進められている森林 保全による温室効果ガス削減の手段の1つである REDDプラスについても現状分析を行った。