電力システム改革方針を閣議決定:3段階に分けて慎重に法律案を提出

摘要

政府は4月2日の日本再生経済本部で「電力システムに関する改革方針」を審議し、経済産業省の電力システム改革専門委員会が2月にまとめた報告書とほぼ同じ内容で閣議決定した。原発の再稼働時期や燃料コストの増加懸念など不透明な状況にも留意し、大きな事業体制の変革を伴うことから関連法令の手当な ど含め十分に準備·検証するため、5年かけて慎重に改革を進めていく考えだ。改革の実施を3段階に分け、まずは2015年を目処に広域系統運用機関の設立を目指し、今期通常国会へ法案を先行的に提出。2016年を目処に電力の小売り自由化、2018～2020年を目処に発送電分離の実施という改革プログラムに沿って事前に関連法案を提出する。すでに自民党経済産業部会は4日に資源·エネルギー戦略調査会などと合同部会を開き、同機関設置のための電気事業法改正案を了承。同改正案は今週中にも閣議決定される見通しだ。