米利上げ観測に振り回される世界経済と原油価格

摘要

筆者の予想とおり、米国のFOMC（米国連邦公開市場委員会）の7月28日、29日の会合において、政策金利の引き上げ時期に関する明言が行われなかった。筆者は、この3カ月程度、米国の利上げ観測と原油価格、ダウ平均株価への影響を見ている。実際に、米国において利上げ観潮が浮上するたびに、利上げ->ドル高->ドル建てで見た原油価格の割高感->原油価格の下落という動きと、利上げ->ドル高->リスク資産である原油、金からドルへの投機資金の切り替えという動きがあり、FRB（米国連邦準備制度理事会）が政策金利を引き上げるかどうかによって、原油価格とダウ平均株価が乱高下する傾向が顕著だからである。