臨床検査としてのがんゲノム医療【抄録】

摘要

本邦のがんゲノム医療は、34施設のがんゲノム医 療拠点病院の指定や、2種類のがん遺伝子パネル検査 （FoundationOne?CDxがんゲノムプロファイル、およ びOncoGuideTMNCCオンコパネルシステム）の保険収 載など、昨年（2019年）に行われた厚生労働省による 施策の実行により、かつて類を見ない速度で広がりを みせている。リキッドバイオプシーと呼ばれる末梢血 採血検体のみで行われるがんゲノムプロファイル検査 も着実にその需要と実績を伸ばしているが、現行の保 険適用のある上記がんゲノムプロファイル検査2種 はいずれも、病理組織検体であるホルマリン固定パラ フィン包埋ブロック（FFPE）が必要である。加えて、