患者中心型の分散型医療情報共有技術としてのブロックチヱ一ンの可能性

摘要

2019年6月から、がん遺伝子検査パネルが保険適 用され全国的に症例数も増加している。がんゲノム医 療では患者の診療データゃゲノム情報を医療機関同士 がC-CAT (国立がん研究センタ一がんゲノム情報管理 センタ一）を介して共有する連携システムが医療実装 されている。国内では2020年の新型コロナウィルス への対応もあり、オンライン診療の恒久化の議論が開 始されている。しかし医師と患者が画像ゃゲノム情報 などの多様な医療情報を共有するシステムの開発は緖 についたばかりである。厚生労働省から発出された 「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では 「遠隔医療は情報通信機器を活用した健康増進、医療 に関する行為」とされている。遠隔医療は医師一患 者間（D to P)と医師一医師間（D to D)の医療情報共有 が舍まれ、オンライン診療はD to Pにおける「診断 等の医学的判断を舍む情報共有」に限定されている。