タスク?シフティングから業務拡大、課題【抄録】

摘要

医師の働き方改革検討会の報告書を受け、改革を進める基本認識の中で、医療は医師だけでなく多様な職 種の連携によりチームで提供されるものであるが、患 者へのきめ細かなケアによる質の向上や医療従事者の負担軽減による効率的な医療提供を進めるため、さらにチーム医療の考え方を進める必要がある。医師の労 働時間短縮のために、医療機関内のマネジメント改革 （管理者?医師の意識改革、医療従事者の合意形成の もとでの業務の移管や共同化（タスクシフト?シェア）、 ICT等の技術を活用した効率化や勤務環境の改善を全 体として徹底して取り組む必要がある。しかし、現時 点においては医師の在院時間ですら管理できていない 医療機関もあり、医師の労働時間短縮策等の必要性の 認識を高めるとともに、具体的なマネジメント改革の 進め方などの普及を図るために、すべての都道府県か ら推薦された管理者（病院長など）に対し、意識改革や勤務環境?処遇など労務管理に関するマネジメントに係る研修（トップマネジメント研修）を実施し、トップ マネジメント研修を受講した管理者を含めた有識者に?よる研修（都道府県における研修）に展開し、各都道府県における研修を受講した管理者が院内の勤務環境改 善策を検討?実施することにより、2024年4月の医師の労働時間短縮に向けた取り組みが進められる予定である。