日本における海底鉱物資源開発意識調査

摘要

近年沖繙県ゃ伊豆·小笠原諸島近海に存在する海底熱水 鉱床の開発計画が進行しており，今年度には沖繙県でパイ ロット試験がおこなわれる見通しである開発が検討さ れている鉱床からは，銅や鉛，亜鉛などのベースメタルの ほかに，金や銀などの貴金属が回収できるa.開発が実現 すれば，金属資源を国内で生産することが可能になり，資 源の多くを海外からの輸入に依存している我が国の資源セ キユリティを向上させる.ところが，鉱石には高い濃度の ヒ素ゃ水銀などを含むことが分かつている.廃棄物処理の 問題3)や他産業への影響が予想されるため，開発を実現す るには地域住民を含めたス亍ークホルダー間の同意が不可 欠である.しかし，現在までにス亍ークホルダーを対象と した深海鉱物資源開発に関する意識調査が行われた例はな い.そこで，本研究では，鉱物資源開発に関する意識調査 を行い，開発の実現に向けてス亍ークホルダーの同意を得 るために必要な取り組みを提示する.