低アレルギーフードの選び方

摘要

食物アレルギーは，抗原-IgE抗体を介したヒスタミン放 出に関連するI型ァレルギ一だけでなく ，主にリンパ球の一 種であるT細胞を介するIV型アレルギーがあります。これま でに抗原-IgE抗体を介してヒスタミンが放出されるI型食 物アレルギとリンパ球幼弱化試験によってリンパ球が 活性化するIV型食物アレルギー3)が報告されています。加 水分解され分子量力M、さくなった蛋白質は，I型ァレルギ一 は起こしませんカ气IV型アレルギーを引き起こす可能性があ ります。つまり，加水による低アレルゲン化だけではT細胞の了レルギー反応は抑えることができないということで す。これは，IgEがアレルゲン分子の高次構造（立体配置） を蕙識するのに対し，リンパ球は1000ダルトン程度の分子のより小さなぺプチドの構造を認識するためです。したが つて加水，という低ァレルゲン化処理によってI型アレル ギ一が回避できたとしても，その中にまだ残っている小さな ベプチドを分断しない限りリンパ球の反応は起こる可能性が あり，IV型アレルギーは回避できないことになります。