CAESAR臨床研究事例: 白河橋 RC床版の含水分布調査

摘要

旧白河橋(以下,白河橋)は，昭和36(1961)年竣工，支間5@31.5m,有効幅員9.5mの単純鋼合成プレートガーダー橋であった.2004年にRC床版の抜け落ちが生じたことから，抜け落ちた部分と劣化が著しい箇所を対象にRC床版の補修が行われた.数年後に橋の架替えが予定されていたことから，補修の範囲は最小限とされた.その他の部位は，足場を常時設置して，毎年RC床版の近接目視点検を行うこととなった.筆者らは，この足場を利用して，床版下面のひび割れや漏水状況を観察するとともに，床版下面の含水分布について経過観察を行つた.本稿では，臨床研究事例の連載第11回目として，含水分布調査を中心に，白河橋のRC床版の調査事例を紹介する.