盛土構造の更新に適用した橋梁用プレキヤストセグメントを用いたボックスカルバートの設計施工: 首都高速1号羽田線鮫洲埋立部（更新I期線）

摘要

首都高速道路の高速1号羽田線(東品川桟橋·鮫洲埋立部)は，1963年の供用から56年経過した延長約1.9kmの区間である(図-1).更新前の鮫洲埋立部は，現在では仮設構造物に用いられる鋼矢板を土留め壁とした盛土構造であり，陸側と運河側の矢板どうしは1.6m間隔に配置されたタイロッドにより連結されていた.しかし，土中内部のタイロッドカ;'腐食·破断し，鋼矢板が運河側にはらむことで，路面のひび割れや陥没等の重大な損傷が過去に発生していた(写真-1).これまでは部分的な補修，補強を行ってきたものの，損傷の状況および今後の長期的な使用を考慮して，大規模更新区間として今後100年間の耐久性を有する構造に造り替えを行っている.