この方策の一つとして注目されているのが,制御系シミュレーションモデルをベースにソフトウェアを開発するモデルベース開発(MBD: Model Based Development)手法である。 MBDは,制御アルゴリズムモデルおよび制御対象モデルを起点とし,制御設計段階でのアルゴリズム検証,制御アルゴリズムモデルからのコード自動生成,制御対象モデルを用いた仮想実車テストなど,開発プロセスの上流から下流まで,制御系モデルを一貫して活用することを特徴とし,ソフトウェアの品質向上や開発期間短縮に極めて有効な開発手法である。 また,自動車制御ソフトウェアのほかの動向として,ソフトウェアの標準仕様を取り決めて,業界全体で開発の効率化を図る取り組みも進められている。 本稿ではMBDを中心に,自動車制御ソフトウェアの開発技術やソフトウェア標準化の動向を紹介する。
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