自動給餌システムと養殖経営分析法

摘要

現在、ハマチとカンパチ用に自動給餌システムをのせたセンサー式自動給餌機「給餌郎」を開発、販売致しております（写真1参照）。 ここで、「給餌郎」の全体基本性能の御紹介を簡単にさせて頂きます。 加えて、「養殖経営分析法」を開発致しましたので、併せてご紹介致します。 「魚の成長過程」、「魚の給餌過程」、「イケス単位の経営数字」等を把握でき、今後、有効な養殖業支援ツールとして発展させていきたいと考えています。 さて、「給餌郎」市場投入の結果、確認できた使用効果を具体的に下にまとめますと、1）近年、養殖環境の悪化が問題となっています。 自動給餌システムがのった「給餌郎」は残餌をほとんど出さないので環境悪化を確実に防止できます。 2）経費のなかで60％を占めるという「餌代」を節約することで、養殖経営に貢献できます。 3）自動運転する給餌機ですので、就業人口の高齢化対策として、省力化の道具となり得ます。 4）魚の給餌結果をパソコン上で見ることができます。 また、後述します「養殖経営分析法」の結果を利用しますと、合理的に給餌計画の検討、決定ができます。 表1に比較試験結果を示し、ご紹介します。 他の自動給餌機、船上投餌との試験結果をまとめたものです。 増肉係数ベースで餌を節約できたという評価を受けることができました。かつ、斃死魚が少ないのも特徴といえると思います。