シーン映像自動編集－イベント駆動構図規則の適用によるカメラ映像の逐次選択

摘要

最近，会議や講義を映像として残すための自動編集の研究が行われている．その理由として，映像は，人々に出来事を正確に伝えることができる媒体と思われていることがあげられる．この研究は，短いシナリオに基づいて制作されたシーンの録画映像に対する自動編集システムを構築しようとするものである．8台のカメラが，限られた空間で起きているシーンを同時に撮影した．登場人物の動作，姿勢の変化，顔の向きの変化，発話のあるなしこれら4つの情報をイベントと定義した．2本の映画のショット解析に基づき，イベント駆動構図規則を生成した．イベント駆動構図規則は，イベント情報に適用され，構図情報を引き出すものであった．最も構図情報を反映しているカメラで録画された映像が，編集のためのクリップとして選択された．そして，それぞれのクリップは，構図情報に一致するようにトリミングされ，シーン映像を制作するためにつなぎ合わされた．いくつかのシーン映像を作り上げることができた．しかし，システムを改善するのに，取り組むべきいくつかの問題がまだ残されている．