乱数生成課題とワーキングメモリ－軸モデル、Focus of AttentionとEpisodic Bufferの統合一

摘要

作動記憶（ワーキングメモリ）理論において、乱数生成課題は中央実行系の評価課題とみなされてた。 本研究では、生成速度の個人差を利用して、ランダム性評価を人間に特有なステレオタイプ反応と純粋な系列依存性に分離する手法「軸モデル」を紹介する。 このモデルでは中央実行系をCowan (1999, 2001)の「注意の範囲」とBaddeley (2000)のエピソード·バッファを想定した新しい作動記憶理論の統合的枠組みで解釈する。 このモデルの有効性は英語学習能力、WAIS知能に関する実験で検証されたが、新たなステレオタイプ反応構造であるForward counting effectのモデルへの取り込みに向けて発展中である。