冷間圧延と温間異周速圧延を施した0022アルミニウム合金板における3段階焼なまし中の再結晶集合組織形成

摘要

最近，地球温暖化や大気汚染を抑制するため自動車分野において省エネルギー化が進められており，自動車車体軽量化のために時効硬化型Al－Mg－Si合金板の使用量が増加している。しかしAl-Mg－Si合金板は通常使用されている鋼板に比べて強度と板材成形性，特に深絞り性が劣っている。深絞り性とr値（ランクフォード値）は正の相関関係1）があり，またr値は主に結晶方位に依存する。そのため深絞り性向上のためには集合組織制御が重要である。