持続的発展が可能な建築生産の評価システムの現状

摘要

地球的規模での資源枯渇や環境汚染に警告が発せられたのは，1972年のローマ会議が端緒といわれている。 しかし，歴史的にみた場合，閉鎖された地域社会では紀元前から森林の乱伐，資源の乱掘，それに伴う環境破壊と資源の枯渇が，記録として残されている。 このことからわかるように，環境·資源問題は人類の文明の歴史とともに2000年以上にわたって抱えてきた問題といえる。 環境保全（以下，資源問題も含めて環境調和という）に関する国際的かつ本格的な取組みが開始されたのは，1990年以降であり，わが国では1997年12月に開催された「気候変動に関する国際連合枠組条約締結国会議（COP3京都会議）」以降といえる。 一般市民（以下,ユーザという）の環境·資源に関する意識·認識については，「世論調査年間（総理府内閣総理大臣官房広報室編）」を，時系列で調査することで，その変化を知ることができる。その詳細については省略するが,年々環境調和に対する意識が高まってきていることは明らかである。