大型構造物へのレーザ溶接の適用－NEDOプロジェクト「鉄鋼材料の革新的高強度·高機能化基盤技術研究開発」におけるレーザ溶接の取り組み

摘要

本プロジェクトは2つの分科会で構成され，その研究開発テーマは「高級鋼材の革新的溶接接合技術の基盤開発」（溶接分科会，リーダー：野城清前大阪大学接合科学研究所所長）と「先進的制御鍛造技術の開発」（制御鍛造分科会，リーダー：梅本実豊橋技術科学大学教授）である。いずれの研究開発テーマも省エネルギー，炭酸ガス削減および安心，安全な構造物の創製のための基盤技術に革新をもたらすものであり，社会的見地からも大きな意義がある。さらに，世界をリードする日本の優れた鉄鋼材料の適用拡大をターゲットとしており，高付加価値構造物での国際競争力アップへつながることが期待されている。溶接分科会はさらに3つのサブグループ(SG)から成り，本稿で紹介するレーザ溶接は「溶接技術SG」の中で実施されている。