寒波到来，需要盛り上がる低迷産燃油市況の底上げなるか

摘要

1月下旬に入って日本列島は大寒波に見舞われた。 今回の寒波は普通ならシベリアから北陸·東北～北海道に向かうはずの寒気の流れが，遥か南の九州を直撃したあとに東進するコースをとったため，列島全体をすっぽりと覆う冷え込みとなった。 　 九州では21日以降，最低気温が連日氷点下を記録，山間部では大雪となって高速道路等の通行止めが相次ぎ，ローリー配送も停滞した。 もともと冬季に備えたタンク備蓄量が少ない地域だけに，寒気の居座りで灯油は一気に逼迫していった。 ∠缕冥沃虚g三品需要は暖冬の影響で本格的なシーズン入りが遅れ，11月から1月前半までは大幅な前年割れペースが続いていた。 原油市況はジリ高となっていたが需給が緩hだ国内スポット製品市場は12月に大きく市況を下げ，需要家納め価格も値下がりした。 需要期入りに出端をくじかれ，原油コスト上昇分の末端転嫁はできず，年明け後の末端市況も現状維持が精一杯とみられていたところへこの大寒波の到来。 西日本のSSでも灯油を求めて列ができる状況が出現，産燃市場でも2月の需要家納め価格の底上げに本気で取り組めそうな状況となってきた。