高減衰ゴムの静的圧縮弾性率と動的圧縮弾性率

摘要

高減衰ゴムは一般ゴム単体より軽量·柔軟性·クッション性が大きく，乗用車用スタッドレスタイヤに採用された氷上のグリップカが優れているものや制振·振動吸収に優れているものもあるが，圧縮力学特性の評価には実用的には硬さという物性値が用いられているのみである。また，ゴム材において弾性率などの力学的性質の解明が多くの研究者によりなされているが2），強度·剛性が重要な研究対象となる構造材と異なり，弾性率は実用的に品質管理，特性評価などに用いられていないのが現状である。著者らは軟質ポリウレタンフォーム，独立気泡ポリエチレンフォーム，連続気泡ポリエチレンフォームについて，プラスチック，ゴムなどの特性評価，内部構造の把握，品質管理において多く用いられている動的翠占弾性測定において動的粘弾性パラメータの一つである動的圧縮弾性率と力学特性との関係について検討し，品質管理において用いられている硬さと同様に動的圧縮弾性率が評価指標として有効であることを明らかにした。