導電性複合材料の帯電特性と放電特性に関する研究

摘要

そこで，静電気放電対策の一つとして，運搬ケースなどに，導電性をもった材料が用いられているカーボンファイバー（CP）とカーボンナノチューブ（CNT）による導電性材料での放電特性の比較結果から，同じ表面抵抗でもカーボンファイバーの放電電流がカーボンナノチューブより大きいことや，ばらつきが大きいことが報告されている．しかし，半導体素子を保護する上でのカーボンファイバーやカーボンナノチューブを用いた導電性材料の帯電電位と放電特性との関係はまだわかっていない．本研究の目的は，カーボンファイバーやカーボンナノチューブを用いた導電性複合材料について，帯電特性と放電特性の詳細を調査し，放電電流低減の指針を得ることである．