ラマン分光法／定電位電解法の併用によるイオン液体系でのDy（II）/Dy（III）の還元挙動及び配位状態解析

摘要

本発表者らはホスホニウムイオン液体におけるDy（III）の還元挙動はDy（II）を経由する二段階反応であることを電気化学測定等により既に検証してきた。Dy（III）の還元過程におけるDy（II）に関して、その存在は示唆されているものの、イオン液体系においてその挙動について詳細に記された報告はほとhどない。そこで本研究ではDy（II）の安定性とイオン液体中でのTFSAの配位状態を明確にするため、ラマン分光法と定電位電解法を併用して検討し、Dy（II），Dy（III）錯体に関わる溶媒和数を算出した。また、定性的にDy（II）の存在を確認するため、蛍光スペクトル測定を検討した。