実条件下でのNi及びNi合金（111）表面におけるメタン水蒸気改質反応機構の計算解析

摘要

平面波動関数を用いてメタン水蒸気改質における表面化学種及び反応遷移状態の構造を決定し振動解析を行うことで，実条件における硬度定数を算出した.連続槽モデルを用いて典型的実験条件で反応解析を行った所，従来の予想とは異なりCH＋O or OH→CHO or CHOH→COがNi（111）表面においては主生成経路であり，メタン分解吸着と同程度の感度を持つことが分かった，また合金触媒の例として，Agを25％表面添加したAg/Ni（111）表面についても検討を行った.SMR活性や炭素析出耐性を予測するには，dバンドセンターの変化だけでなく添加金属の立体障害の大きさも見積もる必要があることが分かった.