ファインケミカルズ合成触媒

摘要

ファインケミカルとは，バルクケミカル（基礎化学品）に対して，生産量は少ないものの付加価値の高い製品（医薬品，農薬，塗札染粍接着瓢合成洗剤，化粧品など）の稔称で，その製造においては高活性や高選択性のみならず，できる限り副生物·廃棄物を削減したプロセス開発が重安な鍵となる．なかでも触媒の果たす役割はとても大きい．中国やインド，中東地区における基礎化学品の生産能力の目覚ましい増加傾向に対し，日本国内で同レベルの増産はまず考えられないことから，高い精密合成技術（ものづくり技術）を駆使した高機能化学品へよりシフトする必要性がある．バルク製品であるポリオレフインも，国内ではファイン化（高機能化，高付加価値化）の必要性があり，従って将来的にはシングルサイト（錯体·分子）触媒の果たす役割は極めて大きくなると考えられる．