固体表面の濡れ性の評価（II報）～静的な濡れと動的な濡れ

摘要

前述したように、撥水性であるにもかかわらず水滴付着性の高い表面が存在する。このような表面の濡れ性を評価するには、もはや静的接触角測定だけでは不十分であり、動的な濡れ性を定量的に評価する必要が出てくる。測定が可能な項目としては、後述する液滴転落角·液滴転落挙動およびそれらに付随するパラメータのほか、拡張収縮法による前進·後退接触角（接触角ヒステリシス）、Wilhelmy法による接触角ヒステリシス、濡れ拡がり·濡れ縮み挙動など、様々なものが挙げられる。「動的」の意味するところほ、「静的」とは異なり、時間変化を伴うこと、あるいは平衡状態にないことである。