鋳造技術者のためのアルミニウム合金の凝固と材質の工学（その4）

摘要

核生成とは結晶と接触していない液体中において、凝固を起こさせる元を作り出すことであり、一方、すでに存在している結晶に原子が付け加わっていく過程が結晶成長である。 一旦その変態が生じると、すでに変態した物質と未変態の物質の閏に界面が生成され、すでに変態した物質の界面上にはそこに取り込まれることによってエネルギーが低くなる場所が用意されていることになる。しかし、この界面がないところに界面を作り出すこと、つまり凝固の始まりの結晶を生み出すことは、一旦生じた結晶に原子が付け加わることに比べて容易ではない。 そのためこれらの現象は一般に分けて考えられている。