やさしい磁性材料：II.磁性材料の種類と使い方－3.軟質磁性材料 (4)その他（シールド材料、高周波用材料）

摘要

近年、スイッチング電源などのインバータ機器の変換周波数の高周波数化や、パソコンのクロック周波数の高周波数化が進hでいる。 軟磁性材料を高周波で使用するためには、渦電流の発生による透磁率の低下や渦電流損失の発生を抑えるために、渦電流の発生する断面積すなわち磁性体を小さくし、磁性体間を電気的に絶縁する必要がある。 そのため、軟磁性粉末を原料とし、表面を絶縁皮膜処理した後、成形した圧粉磁芯が電源のチョークコイルやトランスに多用されている。 また不要電磁ノイズの吸収を目的として、軟磁性粉未をゴムなどに分散させたフレキシブルな電磁波吸収シートがパソコンなどのOA機器に用いられるようになってきている。 本稿では軟磁性粉末の高周波用デバイスへの応用例として、上に述べた圧粉磁芯と電磁波吸収体の2項について述べる。