無線センサネットワークを利用したスマートメータリング広域メータ情報収集方式

摘要

近年，無線センサネットワークによるスマートメータリングの実現が期待されている．スマートメータリングにおいて採用が検討されている物理層とMAC層の通信規格としてIEEE802.15.4やIEEE802.15.4gが挙げられ，多くの研究が行われている．しかし都市部に見られる集合住宅を多く含む場合のスマートメンタリングの検討例は少ない．集合住宅を多く含む場合，各センサノードが同時にメータ情報をシンクへ送信すると，衝突が発生し，配信率が低下する．その傾向はセンサノードが密集する場合，顕著に現れる．そこで本稿ではメータ情報を2段階に分けて収集するネットワークを想定する．各段階に発生する隠れ端末問題によるパケット衝突を回避するため，遅延を設定してメータ情報収集送信制御を行う．シミュレーション評価の結果，提案方式は，想定ネットワークにおいて高配倍率でメータ情報を収集することが示された．