「現場における騒音測定の実務知識」：II.騒音測定の現場知識－風力発電装置の騒音測定

摘要

日本における風力発電装置（以下WTGという）の総設備容量はWTGの大型化，大規模なウィンドファーム建設等により，ここ数年で大幅に増え，昨年度は国内設置数は924基，総設備容量は約926千kWに達した。 また将来的にも増えるものと予想されている。 総合資源エネルギー調査会は，WTGの導入目標を2010年までに300万kWとしている。 一方，WTGの騒音については測定方法に関する国際規格IEC61400-11が1998年に発行され，国内ではこの翻訳版JIS規格である「風力発電システム－第11部：騒音測定方法JIS C 1400-11」（以下JIS規格という）が2001年4月に制定された。 通常，WTGの設置計画に際しては，発生騒音の周辺地域に及ぼす影響評価を実施する。 この時，JIS規格に基づく測定により求められた音響パワーレベル等の諸データが有益になる。 ここではJIS規格に示された測定方法の概要紹介と予備調査，本調査，分析を行うに際し，注意，確認事項等について説明する。