鉛直平板型伝熱面を有する散水式水蓄熱器に問する研究－第2報：解氷特性

摘要

電力需要の平準化を目的とした深夜電力を活用する氷蓄熱は，種々の形式が開発され，実用化されている．その中で，内融式浸水型氷蓄熱器は，構造が最も簡単なため広く用いられている．しかし，この方式は凝固速度及び融解速度が小さい．これらの欠点を解決する手段として，流下液膜方式が注目されている．この方式では，薄い液膜による大きい氷一水界面の熱伝達を利用することによって，凝固速度及び融解速度を増加させ，氷蓄熱空調システムの性能を向上できる可能性がある．