最新の土壌浄化技術と機械施工：VOC汚染土壌の浄化－ハイブリッド型「土壌凍結とガス吸引処理」浄化促進工法の開発

摘要

近年、重金属、VOC、油等の化学物質による土壌·地下水の汚染が大きな社会問題となり、2003年2月には「土壌汚染対策法」が施行され、同法に適合した浄化工法が必要となってきている。 原位置における従来のVOCの浄化技術としては、ガス吸引や揚水ばっ気処理法、バイオレメディエーション（生物的浄化）、化学的分解法等がとられてきた。しかしながら、①ガス吸引や揚水ばっ気法の場合は、土壌浄イヒ処理開始直後の高濃度時期には優れた浄化効率を示すが、低濃度レベルでは浄化効率が著しく低下して、処理期間の長期化（数ヶ月～数年）や取り残しの問題があり、②バイオレメディエーションでは、浄化期間の長期化（数年以上）や生態系への配慮が必要になる。 ⑨化学分解法では、有害な副生成物による二次汚染や地中の地質·構造の判断を誤ると場外流出が生ずる等の問題がある。