5軸制御加工機の有効活用と高付加価値加工：5軸加工用高速·高品位化制御「DCS-V Aero Edition」の開発

摘要

新日本工機(SNK)の5軸加工機は、航空機業界の発展とともに伸びてきたといっても過言ではない。 外板と呼ばれるスキンや骨組みと呼ばれるスパーに代表されるように、大形で比較的滑らかな形状の部品をガントリータイプのAB軸構成の機械で加工してきた。 あるいは、着陸装置で飛行機の重量を支える高強度のランディングギアに代表されるように複雑で固い部品をゴリゴリと低速度で加工してきた。 機械剛性さえあれば問題なく加工できるものであった。 ところが、この流れの中に大きな異変が起きてきた。1つは、民間機に代表されるようにアルミ部品が大幅に増加したために高速加工が主流になり、高速主軸と機械本体の高速移動が求められるようになってきたことであり、もう1つはAB軸構成の機械に代わってAC (BC)軸構成の5軸機が好まれるようになってきたことである（図1参照）。