ドリル·タップによる高能率·高精度穴加工技術：高速高能率タッピングの最新技術－「スチール用高速シンクロタップ」の切削性能

摘要

近年のマシニングセンタの高速化はめざましいものがあり、タップ加工サイクルの同期送り機構も8,000min{sup}(-1)の高速加工が実用化され、既に市場に投入されており、タップ加工においても100m/minを超える高速切削を容易に実現できる環境が整ってきたといえる。 同期送り機構は、タッピング時の主軸回転と送りの誤差により発生する山やせによるめねじ拡大を防ぐことができるもので、最近のマシニングセンタではほとhど付加される機能となってきている。 このような背景の中で、タップ加工ではアルミ合金鋳物やねずみ鋳鉄などの加工では、既に100m/minを超える高速加工を実用化しているが、機械構造用鋼（中炭素鋼S45Cなど）の切削においては、量産を考慮すると50m/min程度が実用上では上限と考えられてきた。 マシニングセンタの同期送り機構の制御回転速度が大幅に上昇した現在では、機械性能を生かし切れない状況の発生も予想され、鉄系被削材（主にS45Cなどの中炭素鋼）を、より高速で切削できるタップの開発が求められている。 今回は、「スチール用高速シンクロタップ」の2種類を紹介する。